過去・完了・存続・確認の助動詞(た(だ))
今回は、助動詞「た(だ)」について学んでいきましょう。
次の文を見てみましょう。
「昨日は21時に寝た。」
単語に区切りますね。
「昨日/は/21時/に/寝/た。」
「た」は、過去の意味になっています。
では、次の文を見てみましょう。
「ちょうど勉強が終わった。」
単語に区切りますね。
「ちょうど/勉強/が/終わっ/た。」
「ちょうど~た」という完了の意味です。
では、次の文を見てみましょう。
「海底に沈んだ船。」
単語にくぎりますね。
「海底/に/沈ん/だ/船。」
「だ」は、その状態が続いているという存続の意味を表しています。
また、「た」は、動詞が「ん」の形だと「だ」となります。
では、次の文を見てみましょう。
「あの人は誰だったか。」
単語に区切りますね。
「あの/人/は/誰/だっ/た/か。」
「た」が確認の意味を表していますね。
このように、「た(だ)」は、過去・完了・存続・確認の意味を持っています。
では、活用を見てみましょう。
(未然形)「こわかったろう」「沈んだろう」
(連用形)なし
(終止形)「書いた」「沈んだ」
(連体形)「書いた本」
(仮定形)「書いたらば」
(命令形)なし
前回は、断定の助動詞「だ」を習いましたね。
練習問題
断定の助動詞「だ」としっかり区別するために、練習をしてみましょう。
次の「だ」と同じ用法のものをあとから選びましょう。
(1)綱をしっかりとつかんだ。
(2)バットは彼のと同じだ。
ア.彼のお母さんは上品だ。
イ.雪が降りそうだ。
ウ.この服はわたしのだ。
エ.大空を舞いとんだ。
(1)の「だ」は、過去の意味です。
(2)の「だ」は、断定の意味です。
アの「だ」は、「上品な」の終止形
イの「だ」は、助動詞「そうだ」の語尾。
ウの「だ」は、「わたしの(服)だ」という意味なので、断定。
エの「だ」は、過去の意味の「だ」
ですから、答えは、(1)はエ、(2)はウになります。
ちょっと難しいかな?