形式用言
今回は、形式用言について学んでいきましょう。
形式用言には「形式動詞」と「形式形容詞」の二つがあります。
まずは、形式動詞について学んでいきましょう。
形式動詞
次の文を見てみましょう。
「子どもが遊んでいる。」
単語に区切りますよ。
「子ども/が/遊ん/で/いる。」
「遊んで」という言葉に、
「遊ぶ状態を続けている」という意味で「いる」がつけ加えられています。
このように、形式動詞は、言葉の本来の意味を離れて使われます。
また、形式動詞は「遊んで」に「いる」が補助的な意味を添えているように、
その文節と補助の関係の連文節を作ります。
形式動詞の練習問題
ちょっと練習してみましょう。
次の文から形式動詞を一つずつ抜き出しましょう。
(1)これはピカソの絵である。
(2)かばんをしまっておく場所がない。
一発でできますか?
(1)は、「ある」、(2)は、「おく」ですね。
形式形容動詞
では、次に形式形容詞について学んでいきましょう。
次の文を見てください。
「よく考えてほしい。」
単語に区切りますね。
「よく/考え/て/ほしい。」
「ほしい」が形式形容詞なのですが、
「手に入れたい」という「ほしい」の本来の意味を離れて、
「考えて」に希望の意味を付け加えています。
このように、形式形容詞は、形式動詞同様に、言葉の本来の意味を離れて使われます。
次の文を見てください。
①「お金がない。」
②「美しくない」
①の「ない」は、「存在しない」という意味の形容詞です。
②の「ない」は、「美しく」を否定する意味の形式形容詞です。
この違いに注意しましょうね。