「単文」「複文」「重文」の見分け方
今回は、「文の種類」について学んでいきましょう。
まず、文の種類は、3種類あります。
①単文
②複文
③重文
の3つです。
次の文を見てみましょう。
「彼女はしばらく休みます。」
早速文節に区切りますね。
「彼女は/しばらく/休みます。」
「彼女は」が主語で、「休みます」が述語なのは分かりますか?
それぞれ、文の中に、一つずつだけありますね。
このように、一文の中に、主語・述語の関係が一つだけある文を「単文」といいます。
単文は、主語・述語が一つしかないので、簡単に見分けられますね。
では、次の文を見てみましょう。
「波が高いので、船は出ない。」
これも早速文節に区切りましょう。
「波が/高いので、/船は/出ない。」
「波が」が主語、「高いので」が述語、「船は」が主語、「出ない」が述語ですね。
主語・述語の関係が2組ありますね。
そして、意味の上でそれが対等ではないですね。
このように、主語・述語の関係を二組以上持っていて、それが対等でないものを、「複文」といいます。
では、次の文を見てみましょう。
「波が高く、風も強い。」
早速、文節に区切りましょう。
「波が/高く、/風も/強い。」
「波が」と「風も」が主語で、対等ですね。
「高く」と、「強い」が述語で、これも対等。
このように、二つ以上の主語・述語が対等に並ぶ文を、「重文」といいます。
「単文・複文・重文」の見分け方の基本を最後に述べますね。
次の文を見てみましょう。
「その木も、とうとう次の年に枯れた。」
まずは、文節に区切ります。
「その/木も、/とうとう/次の/年に/枯れた。」
「どんな・いつ・何を」などを表す文節が修飾語でしたね。
それを消していくと、文がかなり単純になります。
この文では、「木も」が主語、「枯れた」が述語ですよね。
したがって、この文は「単文」です。
このようにして見分けていきましょう。
「単文・複文・重文」を見分けさせる問題はよくテストで出されるので要注意です。
練習問題
ちょっと練習してみましょう。
次の文のうち、複文はどちらでしょうか?
(1)この店がいいと私は思います。
(2)兄は明日ピクニックに行く。
(1)は、「店は」が主語、「いいと」が述語、「私は」が主語、「思います」が述語ですね。
それぞれ対等ではないですね。
(2)は、「兄は」が主語、「行く」が述語ですね。主語・述語が一組しかないですね。
ですから、答えは(1)が複文です。
続いて第2問、
次の各文の種類は「単文・複文・重文」のうち、どれにあたるでしょうか?
(1)私は音楽家で、弟は画家です。
(2)白い花びらが次々に舞い落ちる。
(3)人気のない夜の街はさびしい。
分かりましたか?
(1)が重文で、(2)が単文で、(3)が複文ですね。
理解が進みましたでしょうか?
頑張って覚えましょうね。